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研修計画の考え方|SDGs/サステナビリティ社内浸透が成功する4つのステップを使いこなそう

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企業によるSDGsの取り組みや発信が年々広まってきています。帝国データバンクの発表によるとSDGsに積極的な企業が半数を超えていることがわかりました。

SDGs/サステナビリティを専門に研修・コンサルティング支援を行う株式会社Dropでも、毎月SDGs/サステナビリティ関連の相談を受けています。その中で担当者から「研修などに取り組み始めているのに、社内浸透がうまくいかない」というお悩みをよく聞きます。

  • 玉木 巧

    SDGsコンサルタント|株式会社Drop

    このようなケースでよくあるのは、SDGs/サステナビリティ研修を1回から数回だけ実施して社内浸透の取り組みが終わっているケースです。

    このような企業には、SDGs/サステナビリティ社内浸透を成功させるために必要な4つのステップに合わせて研修計画を立てることをオススメしています。

この4つのステップは弊社がこれまで支援現場でブラッシュアップしてきた独自のものなので、他では知れないノウハウです。

この記事では単なるSDGs/サステナビリティ社内浸透施策の紹介ではなく、社内浸透を成功させるために必要な研修計画の考え方と具体例、研修計画を立てる上で役立つ情報を解説します。

また、この4ステップを考慮して研修計画を立てられるツールも無料で提供中です。貴社の社内浸透を成功させるためにぜひご活用ください。

今回の記事は以下のような人にオススメです
  • 社内浸透を担っているSDGs/サステナビリティ担当者
  • SDGs/サステナビリティの社内浸透に苦戦している企業の担当者
  • SDGs/サステナビリティの社内浸透施策を探している担当者

研修計画とは

研修計画は、研修によって目的や目標を達成するために作成する計画です。研修計画を作成するには、以下のようなことを決める必要があります。

  1. 研修の目的・目標
  2. 受講対象者
  3. 研修内容・プログラム
  4. 研修の形式(座学・ワークショップなど)
  5. 実施スケジュール
  6. 研修の評価方法(アンケート・テストなど)

研修の目的・目標によっては、1回だけの研修ではなく複数回の研修を実施するケースもあります。研修担当者は上記のような項目を検討して研修計画を作り上げています。

SDGs社内浸透を成功させる研修計画に必要な4つのステップ

B-SDGs/サステナビリティ社内浸透が成功する研修計画の考え方|4つのステップを使いこなそう

2019年からSDGs研修やコンサルティングサービスを提供してきた株式会社Dropでは、その経験からSDGs/サステナビリティ社内浸透を成功させる独自の研修計画にたどり着きました。この研修計画は以下の4ステップに分かれています。

SDGs社内浸透を成功させる研修計画4つのステップ
  1. 関心を持つ
  2. 基礎知識を得る
  3. 自社方針を知ってもらう
  4. アクションする

それぞれのステップで定める状態を達成すれば、次のステップに移行しステップ4まで到達すれば社内浸透が実現している状態になります。

  • 玉木 巧

    SDGsコンサルタント|株式会社Drop

    ここで問題なのは、SDGs/サステナビリティの社内浸透が実現している状態の定義です。

    企業のSDGs担当者のお話を聞いていると「SDGs社内浸透は従業員がSDGsの基礎を理解すること」だと認識されているケースが多いです。これも1つの考え方ですが、弊社では異なる定義を用いています。

株式会社Dropが定義するSDGs社内浸透が実現した状態

従業員一人ひとりが自社のSDGs目標と方針を理解したうえで、その達成に必要なアクションを自ら考えられて、やるべきことが明確になっている

つまり、社内浸透はSDGs推進の最終目的ではなく、SDGs推進の過程で必ず通るチェックポイントの1つなのです。弊社が定義するSDGs社内浸透を実現するために必要な4つのステップをそれぞれ見ていきましょう。

ステップ1:関心を持つ

自社の従業員がSDGsに対してよく知らなかったり取り組みの重要性を理解していなかったりする受け身の状態、または社内でSDGsの話題がほとんど出ないような状況ならこのステップから取り組みを始めましょう。

このステップでは、SDGs・サステナビリティに対して興味関心を持ってもらうことが大切です。短時間で楽しく学べる機会や、日常的に触れる社内の情報のなかでSDGs・サステナビリティの情報を見聞きしてもらうなどの機会を設けましょう。

ステップ2:基礎知識を得る

自社の従業員が、SDGs・サステナビリティに対して少し関心を持ったり取り組む価値がありそうだと認識していたりすれば、このステップの取り組みを行いましょう。

このステップでは従業員に対してSDGs基礎研修を行い、ビジネスパーソンが理解しておくべき基本的な知識を得てもらいます。仕事面に限らず普段の生活に関してもSDGs・サステナビリティに対して関心を持ってもらい、社内でそれらトピックに関する会話が自然に生まれることが望ましいです。

ステップ3:自社方針を知ってもらう

自社の従業員が、SDGs・サステナビリティの基礎知識を持ち自身の言葉で話せるような状態であれば、このステップの取り組みを行いましょう。

ここでは、自社のマテリアリティ特定・方針策定・成果目標の設定などが実施済みである必要があります。まだ完了していなければ、SDGs担当者・サステナビリティ委員会・経営層などが中心になって取り組みましょう。

▶株式会社Dropが提供するマテリアリティ特定・方針策定・成果目標の設定への支援サービス

このステップでは、自社のマテリアリティ・方針・目標など自社がどんな目標に向かって何をしていくのかを従業員に理解してもらう必要があります。そのため、これらの情報の共有や理解を促す研修を実施しましょう。

ステップ4:アクションする

自社の従業員が、自社のマテリアリティ・方針・目標などを理解していれば、このステップの取り組みを行いましょう。そのためには、従業員がマテリアリティ・方針・目標に対する取り組み・行動を理解して実行できる状況を整えましょう。

ここでの取り組み(アクション)がうまく進んでいなければ、ステップ3の自社方針を知ってもらうことが不十分であるかもしれません。その場合は、ステップ3とステップ4を行き来しながら従業員のアクションを支援しましょう。

研修計画を立てる際のチェックポイント

C-SDGs/サステナビリティ社内浸透が成功する研修計画の考え方|4つのステップを使いこなそう

実際に研修計画を立てる際は、冒頭の「研修計画とは」で挙げたような項目を検討する必要があります。それに補足してSDGs社内浸透の4つのステップを完了させるための研修計画を考える際は、以下のチェックポイントに留意しましょう。

自社の現在地

企業によって取り組む対象になるステップは異なります。そのため現時点で自社が4つのステップのどこに該当するのかを把握しましょう。

商談で研修のご希望を伺っても、最初から自社の現在地を言語化できていない担当者もいます。このポイントを決めないと研修の目標や期間が異なるため注意が必要です。

目指す目標

自社の現在地からゴールとするステップを決めて目標に設定しましょう。この項目も先程と同じく、研修によってどんな状態を目指しているのか十分に言語化できない担当者もいます。

目指す目標によって必要な研修内容や巻き込むべき人が異なります。そのためこのポイントも忘れずに設定しましょう。

対象者

自社の現在地と目指す目標が決まれば必要な研修メニューが見えていきます。その研修の効果や目的を考えた上で参加が必要な対象者を決めましょう。

研修対象者がモチベーション高く研修に臨めるように、参加する必要がない人まで巻き込まないようにきちんと絞り込むようにすると、無駄な時間やお金をかけずに済みます。

期間と予算

目指す目標を達成するために必要な研修を実施する期間を決めましょう。自社のSDGs推進全体のスケジュールや参加者の業務状況など考慮する点を洗い出した上で、期間を検討するといいでしょう。

予算の金額によってどこまで外注できるのか、何を内製・準備するのか決められます。内製・外注のメリット・デメリットはこのあと紹介します。

研修計画作成ツールを無料で提供中

SDGs media を運営する株式会社Dropでは、多くの企業がSDGs/サステナビリティへの取り組みを実行できることを目指しています。本記事で紹介した研修計画は、SDGs/サステナビリティ推進の成功に欠かせません。

そこで、担当者が研修計画を考える際に活用できるツールを作成・提供しています。

このツール(スプレッドシート/エクセル)を利用して、ここまで紹介した4ステップに基づき以下の項目を検討することで研修計画が作成できます。

研修計画作成ツールで検討する項目
  • 研修内容(扱うトピック)
  • 浸透手段(手法・施策)
  • 対象者
  • 実施する時期・期間

また、担当者が頭を悩ませる社内浸透手段には18種類の施策を含めているため、施策不足に困る可能性は低いです。各浸透手段の概要説明と具体的なメニュー・他社の実施事例も、研修計画作成ツール内で確認できます。

ツールを利用したい方は、以下のページにあるフォームからお問い合わせください。研修計画作成ツールは無料で利用できます。

▶研修計画作成ツールを手に入れる

SDGs社内浸透を目指す研修計画の具体例

D-SDGs/サステナビリティ社内浸透が成功する研修計画の考え方|4つのステップを使いこなそう

SDGs社内浸透を成功させる研修計画の事例を、弊社が実際に支援したクライアントから紹介します。各社の状況と実施する施策内容と目的を結びつけていくと理解が深まります。

事例1:製造業(従業員数:1,000人〜)

研修計画の目標:従業員にサステナビリティへの興味を喚起して、従業員による自発的な取り組み提案が出てくるような状況を作ること(マテリアリティ特定は完了済)

対象ステップ期間

施策内容

ステップ1:関心を持つ3カ月

ショート動画・社内報など

ステップ2:基礎知識を得る3カ月

基礎知識動画・eラーニングなど

ステップ3:自社方針を知ってもらう3カ月ワークショップなど

事例2:通信業(従業員数:800人〜)

研修計画の目標:従業員にサステナビリティと自社の方針理解を促して、来年度以降にステップ4のアクションするにつなげること(マテリアリティ特定は完了済)

対象ステップ期間施策内容
ステップ1:関心を持つ1年間

社内報など

ステップ2:基礎知識を得る2カ月

経営層研修・サステナビリティ研修など

ステップ3:自社方針を知ってもらう8カ月トップメッセージ・マテリアリティ浸透研修・社会課題の学習など

研修計画を内製・外注するメリットとデメリット

研修計画を立てて実行するには自社だけで内製する、もしくは専門家に相談して外注するパターンの2種類があります。それぞれのメリットとデメリットを把握してどのように研修計画を立てて実行するのか判断しましょう。

内製するメリット

計画を立てて研修を実施する一連の流れをすべて内製すれば、外注する際の費用が不要で安く済みます。また、内製であれば、自社の細かい事情まで考慮した上で計画立案や研修開催が可能です。

内製するデメリット

内製することで、計画立案から実施・効果測定まで一連の業務に対して担当者の労力がかかります。担当者自らが研修講師を務めるため、その人が持つ知識・経験以上のことは提供できません。そもそもサステナビリティは幅広いテーマを含んでいるため担当者が持つ情報を超えた研修を行う場合は、相応の準備が必要です。

また講師と受講者の関係性によっては、研修に緊張感が生まれにくく参加者が研修に対して消極的な姿勢を取ることも考えられます。加えてクオリティの低い研修になってしまえば受講者の満足度が低くなり、その後の浸透施策を実施しにくくなる可能性もあります。

外注するメリット

SDGs/サステナビリティの支援を専門にしている研修会社やコンサル会社に依頼すれば、豊富なメニューの中から目的に合うものを提案してくれます。

またそういった会社であれば施策実施後の効果測定まで対応してくれるケースも多いです。そのため、内製で必要な労力を減らした上に、自社の要望に合わせて最適な支援を受けられます。

外注するデメリット

外注すればそれなりの費用がかかります。費用をかけて外注先に支援を依頼したものの、依頼先によっては支援のクオリティが低く、お金と時間が無駄になってしまうおそれもあります。

社内浸透の成功に研修計画は重要です

SDGs/サステナビリティの取り組みによって、SDGs達成への貢献や自社の企業価値の向上を目指す上で、社内浸透を実現させて従業員の主体的な協力を得ることは重要です。

この記事で解説してきたように、社内浸透を成功させるためには、単発の研修・ワークショップではなく自社の状況と目標を定めた上で、最適な研修計画を立てる必要があります。

SDGs media を運営する株式会社Dropでは、そのような研修計画へのニーズが高まっていることを実感しています。これまですでにSDGs研修を実施したりマテリアリティを作成したりしても、従業員を巻き込んだ取り組みに発展させられずに困っている企業は多いです。

  • 玉木 巧

    SDGsコンサルタント|株式会社Drop

    そのような企業の相談相手伴走者として、わたしたちのようなSDGs/サステナビリティを専門に研修・コンサルを提供する企業が存在します。

    株式会社Dropへのご相談を希望される場合は以下のバナーからお問合せフォームを通じてご連絡ください。SDGs/サステナ社内浸透の研修計画づくりに関わった経験のある社員がご相談を承ります。

相談する前にまずは自社で計画を立てたい場合は、記事内で紹介した無料の研修計画作成ツールをぜひご活用ください。貴社の研修計画の立案に役立ちます。

▶研修計画作成ツールを使ってみる

 

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