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元女性のワタシが性別適合手術後に男風呂に入り、サウナが趣味になった話

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いきなりですが私には男性器はありません。

しかし戸籍上は男性です。

事故でなくなった訳でもなければ、病気の影響でなくなった訳でもありません。

ただ生まれた時の体が、女性の体だっただけです。

物心ついた時から自分は「男」だと思っていました。

2018年、28歳のときにタイで性別適合手術を受けて、性別変更したので今は戸籍上も男になりました。

特段何か日常生活が大きく変わったわけではないですが、「手術を受けて最も嬉しかったことは?」と聞かれると私は、「男風呂に入れるようになったこと!」と答えます。

今回の記事はこんな人にオススメです
  • 日本の性別転換の現状について知りたい
  • SDGsにおけるLGBTの位置づけについて知りたい
  • FTMの経験談を読みたい

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日本で戸籍を変更するには?

世間では私のような人を、トランスジェンダーやFTMFemale to Male)、医学的には性別違和(性同一性障害)と呼ぶようです。

日本で戸籍を変更するためには、以下6つが戸籍変更の要件として義務付けられています。

  • 二人以上の医師により,性同一性障害であることが診断されていること
  • 20歳以上であること
  • 現に婚姻をしていないこと
  • 現に未成年の子がいないこと
  • 生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること
  • 他の性別の性器の部分に近似する外観を備えていること

引用元:性別の取扱いの変更|裁判所

日本で定められている要件は、ハードルがとても高いです。国によっては、性別適合手術を受けなくても性別変更ができることもあるため、日本の法律で設定されている要件は、厳しいといえるでしょう。

SDGsに明記されていないLGBT

例えば、SDGs(持続可能な開発目標)の17の目標のテーマの一つに「ジェンダー平等」の達成は目標5で掲げられています。

しかし「LGBT」に関しては明記されていません。国によって性自認(自身の性をどう認識しているか)や性指向(自身の恋愛・性愛の対象となる性、異性愛・同性愛・両性愛など)に関する考え方や法律はさまざまです。戸籍変更の要件以外にも、同性婚に関しても合法の国もあれば、同性同士の性行為に刑罰や、死刑を科す国もあります。

全世界共通の目標であるSDGsLGBTの項目は含まれませんでした。しかし、元国連事務総長のパン・ギムン氏の発言によって、誰も置き去りにしないと掲げるSDGsの社会的包摂の点から、LGBTも含まれていると解釈されています。 

国内外問わず、さまざまな国や地域でLGBTに関しては多様な観点から議論されていますが、今回は社会的な話は少し置いてシンプルに、私個人の、サウナという楽園で感動した話について書きたいなと思います。

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20年越しの銭湯への熱い想い

いま私は、週2日は銭湯に通っています。もはや趣味です。

男風呂に入れるようになった直後の時期には、週4日ペースで通っていました。

昔からお風呂は大好きで、小学5年生くらいの頃までは、父親と一緒に銭湯の男風呂に入っていました。

しかし、体の成長と共に「そろそろあっち側(女性風呂)にいったら?」と父に言われたことがキッカケで、銭湯に行くことはなくなりました。

私の場合、性別適合手術やホルモン注射をする前から見た目もボーイッシュで、見る人によっては男性だと認識されることもありました。また、自身の体を見られたくないという気持ちもあり、女性用のお風呂には行きませんでした。

「大きなお風呂に入りたい。気兼ねなく近所の銭湯に行きたい。」 

そんな想いを小学5年生のあの日から、約20年間ずっと抱いて生きていました。

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見ることも見られる事も嫌だった胸

それがようやく。

20年の月日を越え、友人と一緒に男風呂デビューすることができました。私の場合は男性器を付ける手術はしていないので、前はタオルで隠しています。

そのため、最初は「バレないかな?」と心配で周囲をキョロキョロ見渡していました。友人はそんな私を見て、「誰も男の股間なんてみてないよ」と笑っていたのが、今でも印象的です。

いざお風呂に入ってみると、物心ついた時からの銭湯への想い入れや、この20数年間この日をどれだけ待ちわびた事か……と、いろんな感情が蘇ってきてついついのぼせるまで浸かってしまいました。

周りで湯船に使っている人は、揃ってリラックスした表情でしたが、私は緊張していました。「この角度から入るとバレてしまうんじゃないだろうか?」「あの人こっち見ている気がする。。。」と、ものすごい自意識過剰でしたが(笑)人間ってすごいですね。今では何も考えずにボーっと過ごせる憩いの場になりました。ボーっとしすぎてこの前はタオルで隠すことを忘れそうになってしまいました。(笑) 

そんな銭湯の中でも、特にハマったのがサウナでした。

もう今では、サウナがない生活は考えられません。

私の銭湯の記憶は小学5年生で止まっており、当時はまだサウナに入ったことはありませんでした。

大人になってサウナに入り「世の中にこれほどまで癒される場所があったのか!!」と感動を通りこし、もう抜け出せなくなりました。(笑)

なにより、これまではあれほど見ることも見られることも嫌だった自分の胸に汗がしたたる様子を見るたびに、

目からも同じように汗がこぼれ落ちそうになります。

今では無駄に胸筋を鍛え始めたこともあってか、自分の体のパーツで最も嫌いだったはずの胸が、今では一番好きになりました。

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銭湯・サウナが、20数年の体への想いを洗い流してくれた

「銭湯に入る」たったこれだけのことですが、この「たったこれだけの事」に私は20年以上もの時間を費やしました。

旅行先でたまに贅沢として入る貸し切りの家族風呂でなく、いつでも気軽に数百円で入れる銭湯をゆっくり味わう。至福の喜びでした。

これまで自分の体に対しての葛藤や道のりがありましたが、このひとっ風呂浴びる瞬間にはそんなことはどうだってもういいんだと。全部汗と汚れと一緒に洗い流せます。

そんな想いを抱きながら今日も私は、ひっそりとサウナライフを楽しみます。

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