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ジャパンSDGsアワード|2022年の受賞傾向の分析と応募方法を解説

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更新情報

2023年4月28日:2022年の表彰結果を含む最新データに更新
2022年7月21日:募集要項を最新データに更新
2022年2月18日:2021年の表彰結果を含む最新データに更新
2022年1月14日:2021年の受賞団体情報を追加
2021年2月10日:これまで受賞した取り組みの傾向分析に2020年の情報を追加
2020年12月23日:2020年の受賞企業・団体一覧情報を追加

日本国内で権威があるSDGsコンテストの1つといえば、「ジャパンSDGsアワード」です。そのジャパンSDGsアワードの公募は、例年8月に外務省のWebサイトで行われます。

ジャパンSDGsアワードに興味のある方も、今回はじめて知った方も、以下のような疑問をお持ちかもしれません。

  • ジャパンSDGsアワードって、なに?
  • どんな人が審査してるの?
  • どういった団体が受賞しているの?

そこで今回の記事では、ジャパンSDGsアワードの基本情報、これまでの受賞団体の特徴などをわかりやすくまとめました。この記事が、ジャパンSDGsアワードに応募しようと考える方の参考になればうれしいです。

今回の記事はこんな人にオススメです。
  • ジャパンSDGsアワードに応募しようと考えている人
  • 自社のSDGsの取り組みを発信したい人
  • 社内のSDGs推進担当で自社の取り組み状況や課題を分析したい人

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ジャパンSDGsアワードとは

ジャパンSDGsアワードとは、SDGs達成に向けて優れた取り組みを行っている、企業・団体などを表彰するSDGsコンテストです。日本に拠点のある企業、NPO/NGO、地方自治体、学術機関、各種団体などが対象となります。

総理大臣を本部長、官房長官と外務大臣を副本部長とするSDGs推進本部が主導し、毎年1度開催されています。公募に関する最新情報は外務省のWebサイトでご確認ください。

ジャパンSDGsアワードは、企業や各種団体のSDGsの取り組みを後押しすることを目的にして、2017年の6月に創設されました。

これまでの応募団体数は以下のとおりです。

2017年(第1回):280社・団体

2018年(第2回):非公表

2019年(第3回):非公表

2020年(第4回):非公表

2021年(第5回):非公表

2022年(第6回):非公表

公式な記録としては発表されていないものの、SDGsの認知度の拡大などから応募企業・団体数は年々増加していると予想できます。

ジャパンSDGsアワードの表彰内容

ジャパンSDGsアワードには、以下の4つの表彰部門があります。

SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞きわめて顕著な功績があったと認められる企業・団体等
SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞特に顕著な功績があったと認めれる企業・団体等
SDGs推進副本部長(外務大臣)賞特に顕著な功績があったと認めれる企業・団体等
SDGsパートナーシップ賞(特別賞)特筆すべき功績があったと認められる企業・団体に与えられる

ジャパンSDGsアワードの選出メンバー

ジャパンSDGsアワードはSDGs推進本部が主導していますが、表彰団体の選出はSDGs推進円卓会議のメンバーで構成された選考委員会が行います。

選考委員会メンバーは年度によって変わります。2021年度の第5回ジャパンSDGsアワードの選考委員会メンバーは以下の面々でした。

有馬 利男グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン代表理事
稲場 雅紀GII / IDI懇談会NGO連絡会 代表
大西 連自立生活サポートセンター・もやい理事長
春日 文子国立研究開発法人国立環境研究所 特任フェロー
蟹江 憲史慶應義塾大学大学院 教授
河野 康子

一般社団法人全国消費者団体連絡会 前事務局長

NPO法人消費者スマイル基金 事務局長

渋澤 健

シブサワ・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役

鈴木 千花

持続可能な社会に向けたジャパンユースプラットフォーム(JPYS) 共同事務局長

関 幸子

株式会社ローカルファースト研究所 代表取締役

西澤 敬二

日本経済団体連合会 審議員会副議長/企業行動・SDGs委員長

損害保険ジャパン株式会社 取締役会長

根本 かおる国連広報センター所長
則松 佳子

日本労働組合総連合会 副事務局長 兼 総合国際政策局長

比嘉 政浩

日本協同組合連携機構 代表理事専務

三輪 敦子一般財団法人アジア太平洋人権情報センター 所長
一般社団法人SDGs市民社会ネットワーク 共同代表理事
山口 しのぶ国連大学サステイナビリティ高等研究所 所長

SDGs推進円卓会議民間構成員による岸田総理大臣への提言書の手交を元にSDGs media が作表

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これまでの受賞企業・団体一覧と考察

これまでに受賞した企業・団体を年度ごとに表で見ていきましょう。

2022年度(第6回)の受賞企業・団体一覧

SDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰
  • 特定非営利活動法人ACE
SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞
  • TABETEレスキュー直売所プロジェクト共同体(代表:東松山市)
SDGs推進副本部長(外務大臣)賞
  • 株式会社Frank PR
  • 株式会社太陽油化
特別賞(SDGsパートナーシップ賞)
  • 日本基板ネットワーク

2021年度(第5回)の受賞企業・団体一覧

SDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰
  • 株式会社ユーグレナ
SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞
  • NPO法人eboard
  • 社会福祉法人恩賜財団済生会
SDGs推進副本部長(外務大臣)賞
  • 株式会社HAKKI AFRICA
  • OUI Inc.
  • 特定非営利活動法人ジャパンハート
特別賞(SDGsパートナーシップ賞)
  • 株式会社シュークルキューブジャポン
  • 株式会社荏原製作所
  • ゆめ伴プロジェクトin門真実行委員会
  • 愛知県立南陽高等学校Nanyo Company部
  • 株式会社エルコム
  • 大槌ジビエソーシャルプロジェクト
  • 一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと

2020年度(第4回)の受賞企業・団体一覧

SDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰
  • みんな電力株式会社
SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞
  • 北海道上士幌町
  • 青森県立名久井農業高等学校 環境研究班
SDGs推進副本部長(外務大臣)賞
  • 特定非営利活動法人Support for Woman’s Happiness
  • 特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス
特別賞(SDGsパートナーシップ賞)
  • 長野SDGsプロジェクト
  • 一般社団法人Waffle
  • 富士通株式会社
  • ふくしま未来農業協同組合
  • 株式会社エムアールサポート
  • 阪急阪神ホールディングス株式会社
  • 川崎市立平間小学校
  • 株式会社キミカ

2019年度(第3回)の受賞企業・団体一覧

SDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰
  • 魚町商店街振興組合
SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞
  • 大阪府
  • 「九州力作野菜」「果物」プロジェクト共同体(代表:イオン九州株式会社)
SDGs推進副本部長(外務大臣)賞
  • 特定非営利活動法人 TABLE FOR TWO International
  • 株式会社富士メガネ
特別賞(SDGsパートナーシップ賞)
  • 日本リユースシステム株式会社
  • 徳島県上板町立高志小学校
  • 大牟田市教育委員会
  • 公益社団法人日本青年会議所
  • 株式会社大和ネクスト銀行
  • そらのまちほいくえん

2018年度(第2回)の受賞企業・団体一覧

SDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰
  • 株式会社日本フードエコロジーセンター
SDGs推進副本部長(内閣官房長官)表彰
  • 日本生活協同組合連合会
  • 鹿児島県大崎町
  • 一般社団法人ラ・バルカグループ
SDGs推進副本部長(外務大臣)表彰
  • 株式会社 LIXIL
  • 特定非営利活動法人エイズ孤児支援NGO・PLAS
  • 会宝産業株式会社
特別賞(SDGsパートナーシップ賞)
  • 株式会社虎屋本舗
  • 株式会社大川印刷 SUNSHOW GROUP
  • 株式会社滋賀銀行
  • 山陽女子中学校・高等学校地歴部
  • 株式会社ヤクルト本社
  • 産科婦人科舘出張 佐藤病院
  • 株式会社フジテレビジョン

2017年度(第1回)の受賞企業・団体一覧

SDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰
  • 北海道下川町
SDGs推進副本部長(内閣官房長官)表彰
  • 特定非営利法人しんせい
  • パルシステム生活協同組合連合会
  • 金沢工業大学
SDGs推進副本部長(外務大臣)表彰
  • サラヤ株式会社 住友化学株式会社
特別賞(SDGsパートナーシップ賞)
  • 吉本興業株式会社
  • 株式会社伊藤園
  • 江東区立八名川小学校
  • 国立大学法人岡山大学
  • 公益財団法人ジョイセフ
  • 福岡県北九州市

受賞した団体の種別割合

2017年から2022年に行われた6度のアワードで、合計69の団体がジャパンSDGsアワードを受賞しました。

受賞した69団体の種別では、企業が30社と最多で全体の43%を占めます。受賞した企業30社の内、非上場企業は20社でした。
企業のSDGsへの取り組みは企業規模が関係すると考える方がいらっしゃいますが、実は非上場企業でも優れたSDGsの取り組みが行われており、ジャパンSDGsアワードを受賞しています。

受賞団体の内訳

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これまで受賞した取り組みの傾向分析

2017年から2022年に行われた全6回のジャパンSDGsアワードで、受賞した団体の取り組み内容の傾向を分析します。

まず、応募申請時に提出する応募用紙に記入された「貢献するSDGsのゴール(複数回答可)」のなかで、もっとも多くの企業が選んだ目標が、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」で71.0%の企業が取り組んでいます。

一方で、もっとも少なかった目標は、目標16「平和と公正をすべての人に」で18.8%でした。

次に、4種類の賞別に傾向を見ていきましょう。

SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞の傾向

内閣総理大臣賞

同賞に選ばれた6企業・団体中、5団体が目標8「働きがいも経済成長も」を貢献目標に選んでいました。

次に多かったのは、6企業・団体中4団体が選んだ目標12「つくる責任つかう責任」、目標13「気候変動に具体的な対策を」でした。

受賞した企業・団体は、自治体、企業、組合など、業種や団体の種類は問わず幅広いです。

SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞

内閣官房長官賞

同賞の受賞企業・団体でもっとも選ばれた目標は、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」でした。次に目標3「すべての人に健康と福祉を」と目標8「働きがいも 経済成長も」が同数で多く、目標1「貧困をなくそう」と目標4「質の高い教育をみんなに」、目標12「つくる責任つかう責任」が同数で第4位の数でした。

受賞企業・団体の特徴としては、NPO・非営利団体がもっとも多く企業がもっとも少なかった点が挙げられます。全体では企業の受賞がもっとも多いので、この点はSDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞のポイントだといえるでしょう。

SDGs推進副本部長(外務大臣)賞

外務大臣賞

同賞の受賞企業・団体でもっとも選ばれた目標は、目標1「貧困をなくそう」でした。次に多かったのが、同数で目標3「すべての人に 健康と福祉を」と目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」でした。

外務大臣賞ということもあり、途上国への国際協力に関係する目標が上位を占めています。受賞しているのは企業とNPO・非営利団体のみで、教育機関とNPO・非営利団体は選ばれていません。

SDGsパートナーシップ賞(特別賞)

特別賞

同賞の受賞企業・団体でもっとも選ばれた目標は、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」で、その次に目標4「質の高い教育をみんなに」、目標11「住み続けられるまちづくりを」が続きます。

4つの賞のなかでもっとも小学校、大学、教育委員会などの教育機関の選出が多いため、目標4「質の高い教育をみんなに」が貢献する目標に多く選ばれていることがわかります。

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受賞企業・団体のメリット

実は、ジャパンSDGsアワードをしても、賞金や賞品などがもらえるわけではありません。それでは、ジャパンSDGsアワードを受賞するメリットはあるのでしょうか?

ジャパンSDGsアワードを受賞した企業はいずれも、メディアによる取材や講演のオファーが増えているようです。

つまり、受賞した企業・団体は、SDGsへ積極的に取り組む存在として注目を集めたり、先進的で社会や環境にとって良いことをしている企業・団体だと認識されるブランディング効果を得られたりできます。

優れた応募内容を準備できても、取り組みの実態が伴っていないと選出されることはありませんが、新しいビジネスチャンスを掴み、市場価値を高めるためにも、挑戦するメリットがあるといえるでしょう。

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まとめ:あなたも応募してみよう

ここまでの記事を読み、ジャパンSDGsアワードを応募するのは時期尚早と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。SDGs mediaでは、そういった方こそ、まず応募に挑戦してみることをオススメします。

理由は、ジャパンSDGsアワードの応募をする過程で、自社・自団体のSDGsへの取り組み進捗状況や課題に気がつけるからです。そして、その気づきが今後の自社・自団体の取り組みに活きてきます。

ぜひこの機会に、ジャパンSDGsアワードへの応募を前向きに検討してみてください。

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