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効果的なSDGs宣言の作成方法|メリット・デメリット・事例紹介

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SDGsはすでに世の中で知られる言葉となり、企業での取り組みも盛んになってきています。SDGsに取り組む一環としてSDGs宣言の制作を検討している企業も多いでしょう。

ネット検索すればすでに公開されている各社のSDGs宣言がたくさん見つかります。それらを真似て自社の宣言を作成するSDGs担当者や経営層の方も多いのではないでしょうか。

「情報を集めて文章を考え、自社のWebサイトに公開すればSDGs宣言が完了する。」

  • 玉木 巧

    SDGsコンサルタント|株式会社Drop

    そう考えている方は、ちょっとお待ち下さい!

    申し遅れましたが、この記事を配信しているWebサイトSDGs mediaを運営する株式会社DropでSDGs研修やコンサルティングサービスの提供を担当している玉木です。

    これまでご支援してきたクライアント様にもお伝えしてきましたが、他社を参考に中身が不十分なSDGs宣言を行うことは、リスクもあります。

    「とりあえずSDGs宣言を作成しよう」という場合は少し止めていただいて、まずはこの記事で解説しているSDGs宣言が社内外に与える影響理想的なSDGs宣言に盛り込む内容必要な準備をぜひ知ってください。

    この記事では以下の内容を順に解説していきますので、1つずつ内容を理解していきましょう。

この記事で知れること
  • SDGs宣言の意味・概要
  • SDGs宣言の作成方法
  • SDGs宣言をするデメリットとメリット
  • SDGs宣言を行っている企業の厳選事例

さらにSDGs宣言の作成に関する情報が必要な場合は、「SDGsの社外開示がわかる資料1「SDGs宣言って何?」」という無料でダウンロードできる資料を用意しています。合わせてご活用ください。

今回の記事はこんな人にオススメです
  • SDGs宣言の作成方法を知りたい
  • メリットや効果を把握して社内提案したい
  • 自社で作成したSDGs宣言が正しいかどうかチェックしたい

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SDGs宣言とは

SDGs宣言とは、「自社がSDGs達成に向けた取り組みにコミットすること」を社内外に表明することです。

SDGs宣言の情報を、自社のWebサイトや各種広告・媒体で発信すれば、世間からSDGsに積極的・前向きな企業だと認識されやすくなります。

SDGs media の調べでは、2021年9月時点で2,000社以上がSDGs宣言を公表しており、この数は日に日に増えてきています。

ニュースリリース・プレスリリースを配信するPRタイムス内で、SDGs宣言と検索すると「制定」や「改定」などSDGs宣言関連のリリースを多く目にすることからも、SDGs宣言の増加を実感します。

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【無料資料】SDGs/サステナの社内浸透に役立つ資料&ツールをプレゼント

全社でSDGs/サステナビリティに取り組むには、社内浸透が欠かせません。この社内浸透は担当者が苦労する業務の1つでもあります。

そこで、企業内でSDGs/サステナの社内浸透させる際に役立つ資料&ツールを、SDGs media の読者に無料でプレゼントしています。担当者の方はぜひ、以下のお申し込みフォームからお求めください。

▶SDGs社内浸透施策 具体例30選のお申し込みページはこちら

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SDGs宣言の作成方法・内容例

SDGs宣言3

SDGsは国連で採択された世界共通の目標であるため、例えばSDGsのロゴやアイコンの使用に際しては、国連が定めているルールを必ず守らなければなりません。

一方で、SDGs宣言を作成する方法や手順、内容にルールはあるのでしょうか?

SDGs宣言の作成方法に決まったルールはない

SDGs宣言には、作成方法のルールや記載が必須な項目など、決まった形が定められていません。

そのため、各社独自で自由にSDGs宣言が行なえます。また、SDGs宣言を公表する際に、国連へ報告する必要もありません。

自由だと言われても、どのような情報をSDGs宣言に盛り込めば良いのかわからず「難しい。どうこから手を付けようか…」とハードルの高さを感じるかもしれません。

でも大丈夫です。各社のSDGs宣言を調べると一定の傾向を見つけました。

SDGs宣言の内容には一定の傾向がある

各社が公開しているSDGs宣言の内容を調べると、以下の4つの傾向が見つかりました。

SDGs宣言の内容例
  • 自社らしい宣言文
  • 自社の重点課題と関係するSDGs目標
  • SDGs宣言の公表日
  • SDGs自体の説明

そのため、まずはこれらの内容を自社のSDGs宣言に盛り込むことをオススメします。

さらに、SDGs mediaでは100社以上のSDGs宣言を調べることでわかったSDGs宣言の傾向やポイントをSDGsの社外開示がわかる資料1「SDGs宣言って何?」という無料のダウンロード資料にまとめました。

資料を希望する場合は、リンク先のフォームに必要事項を記入してお問い合わせください。

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SDGs宣言を作成するタイミングはSDGs方針・目標の決定後

SDGs宣言の作成・公表を実施するオススメのタイミングは、自社のSDGs方針が決まったあとです。その理由を、SDGコンパスから考えてみましょう。

SDGコンパスとは、企業のSDGsの取り組み手順や方法を紹介する国際的なガイドラインです。SDGコンパスでは、以下の5つのステップで取り組みの流れが示されています。

SDGsコンパス5つのステップ

SDGs宣言は3番目のステップ「目標を設定する」での施策として紹介されています。

ステップ3では、自社のSDGs方針や目標を決めます。SDGsの取り組み目標は、どの課題をどの程度まで自社の取り組みによって改善させるのか、絶対目標や相対目標を用いて決めていきます。

また、目標設定には、世界や社会のニーズをもとに望ましい未来を描いた上で、意欲的な目標を設定するアウトサイドインアプローチが推奨されています。

SDGs宣言には、自社のSDGs関連の取り組みをどの分野でどのように推進していくのかといった内容が含まれます。そのため、SDGs宣言を作成する最適な時期は、SDGs方針・目標の決定後なのです。

自治体主導ではフォーマットが決められている

SDGs宣言の作成方法には決まったルールがありませんが、自治体が促しているSDGs宣言の場合は注意が必要です。

SDGs宣言を促している多くの自治体では、独自のSDGs宣言ルールやフォーマットを設けています。

そのため、自治体の制度を利用する場合は、各自治体が定めるルールやフォーマットに従うようにしましょう。

各自治体の該当するWebページには、SDGs宣言を作成する際の説明書が用意されていたり、定期的な説明会が実施されたりしているので、それらを活用して作成に必要な情報を把握しましょう。

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【独自サービス】知識獲得の先にある自社方針の解説を含む貴社オリジナルの動画教材を制作します!

SDGs/サステナビリティの社内浸透には、従業員に基礎知識と自社方針を理解してもらう必要があります。しかし、既存のパッケージ化された研修・ eラーニング教材では、自社方針を盛り込むことが難しいです。

そこでSDGs media を運営する株式会社Dropでは、自社方針の解説などお客様が従業員に知ってもらいたい情報を教材に盛り込める『社内浸透用のオリジナル動画制作サービス』を取り扱っており「自社方針や取り組み内容など社員に伝えたい情報をわかりやすく動画にしてもらえて、繰り返し毎年利用できることも助かる」などと好評を得ています。

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SDGs宣言を作成するデメリット・注意点

先ほど紹介したSDGs宣言の内容やタイミングを守ってもらえると、作成のリスクは低くなります。

しかし、SDGs方針がないSDGs宣言を発表することや、SDGs宣言の内容と実際の取り組みが見合わないことなどがあれば、作成することで悪影響が出てしまうかもしれません。

この2点について詳しく見ていきましょう。

SDGs方針がないSDGs宣言を避ける

SDGs方針や目標が決まっていなくても、SDGs宣言は実施できます。

しかし、この状況でSDGs宣言を作成すると、どんな課題に対してどのように貢献して、どんな成果をいつまでに目指すのかが明確にはなりません。

そのためこのようなSDGs宣言には、以下の情報が含まれることが想定されます。

  • これまで行ってきた自社の事業や活動と該当するSDGs目標を紐付ける
  • この活動をこれからも続けていくという宣言

これでは、取り組み内容がSDGsの目標達成にどのように貢献するのか具体性がなく、このあと紹介する3つのメリットが得にくくなります。

SDGs宣言に見合う取り組みがなければバッシングも

SDGs宣言を公表することで、SDGsの取り組みを積極的に行っていると世間から理解されます。そのため、SDGsの取り組みの1つとして作成する企業も多いです。

しかし、ここで注意が必要です。

SDGs宣言を行ったものの、宣言した内容と社内の状況や取り組みに乖離があると、社員・取引先や世間からバッシングを受けるおそれがあります。

繰り返しになりますが、SDGs宣言はその企業がSDGs達成に向けて貢献することを、世間に伝える行為です。SDGsの取り組みは、場当たり的なものではなく自社の状況を分析した上で、方針を立てて全社的に取り組まなければ成果が出にくく長続きしません。

SDGs宣言をすることでかえって企業イメージが悪化することがないように、SDGs方針やSDGsの取り組み計画を立てた上でSDGs宣言をすることをオススメします。

SDGs宣言の前に、中小企業がSDGsを導入する際の手順を知りたい場合は、以下の記事が参考になります。

SDGsのすゝめ実践_banner-Drop

SDGs宣言を作成する3つのメリット

SDGs宣言1

1. 社員のエンゲージメントが高まる

SDGsの認知度は年々高まっているため、企業としてSDGsに取り組む必要性を感じる社員の方が、きっとあなたの会社にもいるでしょう。

会社がSDGsに積極的でない・取り組む姿勢を見せていない状態は、そのような方にとって、自社に対する物足りなさや将来への不安を抱くきっかけになりかねません。

SDGs宣言を行えば、SDGsに関心のある社員の仕事へのモチベーションや自社への帰属意識が高まるでしょう。その結果、仕事に対してポジティブで充実した心理状態が作られるようになります。

また、SDGsに関心がない社員に対しても、同様の効果が望めます。

SDGsに取り組むことは、年々当たり前になりつつあります。そのため社会からの要請をキャッチして、企業としてSDGsに取り組むことを宣言すれば、社員の企業への満足度が高まったり、仕事のやりがいにつながったりするでしょう。

▶企業がSDGsに取り組む意義・重要性とは?

2. SDGsへの取り組みが世間から認知される

SDGs宣言を自社Webサイトに掲載したり、プレスリリースを配信したりすることで、自社のSDGsへの取り組みを世間に周知できます。

SDGs宣言の内容が適切であれば、取引先や金融機関、世間などからポジティブな印象を持たれるでしょう。

「SDGsに積極的な良い会社だ」という印象を持ってもらえれば、ブランディング・マーケティングや人材採用の分野で良い影響が期待できます。

3. パートナーシップのきっかけになる

最後のメリットは、SDGs宣言がパートナーシップのきっかけになることです。

SDGs宣言を公表するまで、会社としてSDGsの取り組みを発信していなければ、SDGs宣言が取り組みを知ってもらうきっかけになります。

もし取引先や商談相手がSDGsに関心を持っていれば、SDGs宣言の内容がSDGsに関する情報交換や対話のきっかけ・話題になってくれます。

SDGsに関するやりとりによって両者の関係が深まれば、より良い取引や新事業の開発につながり新たな社会的・経済的な価値を生む機会が得られるかもしれません。

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SDGs宣言の事例紹介:参考になるSDGs宣言のポイント

SDGs宣言と検索すれば、さまざまな企業・団体が公表しているSDGs宣言が見つかります。SDGs宣言の記載内容や構成、デザインなど、自社の制作の参考にする方も多いでしょう。

その際は、宣言内容以外に記載されている情報に注目しましょう。特に、具体的な取り組みやマテリアリティ(優先課題)などは必見です。同じ目標を重点課題に設定していても、企業によって実施する取り組みは異なるからです。

それらの情報から、企業がどのように目標達成に向けた取り組みを行っていくのか、その取り組みに対して企業のトップはどのような発言をしているのかなど、自社のSDGs宣言づくりのヒントを探してみましょう。

ここでは、SDGs media を運営する株式会社Dropの社員が好印象を持ったSDGs宣言やSDGsの取り組みを発信するページを紹介します。詳細は、各企業のページでご確認ください。

望月印刷株式会社のSDGs宣言

▶望月印刷株式会社のSDGs宣言はこちら

コマニー株式会社のSDGs宣言

▶コマニー株式会社のSDGs宣言はこちら

 株式会社アワーズのSDGs宣言

▶株式会社アワーズのSDGs宣言はこちら

株式会社TTNコーポレーションのSDGs宣言

▶株式会社ティティエヌコーポレーションのSDGs宣言はこちら

株式会社b-exのSDGs宣言

▶株式会社b-exのSDGs宣言はこちら

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自治体は企業にSDGs宣言を促している

SDGs宣言2

企業によるSDGsの取り組みは、SDGsの認知度が高まったことで親会社や取引先、世間からの要請が強くなったことなどの理由で広まってきています。

それでは、SDGsの取り組みの一環としてSDGs宣言を行う企業が増えているのはなぜなのでしょうか?

その理由の1つが、SDGs宣言を促している自治体の存在です。

都道府県庁や市区町村の役所が主導して、SDGs達成への貢献、企業価値向上やイメージアップを目指してSDGs宣言を支援しています。

支援内容は、自治体によって異なりますがおもに以下のようなメニュー・特典が用意されています。

おもな自治体のSDGs宣言支援メニュー
  • SDGs宣言書のフォーマットを提供
  • 宣言を受理した企業情報を自治体Webサイトで公表
  • 登録証や専用ロゴマークの使用を許可
  • 特別な融資制度の利用

SDGs宣言の実施を検討される場合は、自社がオフィスや工場を構える自治体の情報を調べてみてはいかがでしょうか?

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宣言作成にはSDGsの社外開示がわかる資料1「SDGs宣言って何?」をご活用ください

SDGsの社外開示がわかる資料1「SDGs宣言って何?」

ここまで読んでもらえれば、SDGs宣言の基本情報や作成について理解が深まったのではないでしょうか。最後に、SDGs media が作成した資料SDGsの社外開示がわかる資料1「SDGs宣言って何?」を紹介します。

SDGsの社外開示がわかる資料1「SDGs宣言って何?」の目次
  1. はじめに
  2. SDGs宣言を調査
  3. SDGs宣言の構成
  4. 理想的なSDGs宣言
  5. 作成フロート注意事項

この記事で紹介してきた内容と重なる部分もありますが、資料でしか取り扱っていないオリジナル情報や詳細情報も含まれています。興味のある方は、資料請求フォームからお問い合わせください。

また、他にも企業のSDGs推進活動の活性化や取り組みを始める際のヒントを探されている場合は、ネットからダウンロードできるオススメのSDGs関連資料をまとめた以下の記事がオススメです。

まとめ

最後まで読んでもらえれば、SDGs宣言をSDGs方針・目標の決定後に作成すれば、いくつかのメリットが期待できることを理解してもらえたのではないでしょうか。

簡単なSDGs宣言なら数日で完成させられますが、SDGs media ではそのような簡易的なSDGs宣言にはメリットがあまりなく、むしろ取り組みの実態との乖離から逆効果(SDGsウォッシュ)を生んでしまうおそれがあるため、オススメできません。

そのため、今回ご紹介した内容とお問い合わせ頂いた方に無料で提供しているSDGsの社外開示がわかる資料1「SDGs宣言って何?」を参考に、メリットが期待できるSDGs宣言の作成をしてもらえれば嬉しいです。

SDGs media を運営する株式会社Dropでは、企業のSDGs宣言作成のサポートや内容へのアドバイスを承っています。自社だけではSDGs宣言が難しい場合や、SDGsの取り組み開始に向けた準備・施策など全体的なサポート(研修・コンサルなど)が必要な場合は、ぜひお問い合わせください。

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