いま注目!「ビジネスと人権」が学べる教材・セミナー紹介(無料あり)

ここ数年、SDGsやESG、サステナビリティがビジネス領域のトレンドや重要事項として捉えられており、企業の取り組みも広まってきています。企業がSDGsやESGを志向するうえで、「ビジネスと人権」を避けては通れません。
今回の記事では、企業の人権尊重に向けた取り組みで重要な「ビジネスと人権」の理解に役立つセミナー動画と教材を紹介します。一部の教材は無料でも活用できるので、取り組みの一歩目としてオススメです。
今回の記事はこんな人にオススメです
- 人権方針の策定が完了して社内に周知させたい担当者
- 経営層・人事総務や購買調達の担当者
- SDGs・ESG・サステナビリティの担当者
- 「ビジネスと人権」・人権問題に興味がある
目次
「ビジネスと人権」が注目される理由
企業活動がグローバル化したことで、どんな企業でも海外と関わりを持ちながらビジネスを展開していると言えます。このような状況で、企業が国境をまたいで人権を侵害するケースが相次いでいます。
「ビジネスと人権に関する指導原則」が誕生した背景と期待されること
国境をまたぐ人権侵害への対応として、国連によって承認されて誕生したのが「ビジネスと人権に関する指導原則」(以下、「指導原則」)です。
企業が関わる人権侵害には、強制労働・児童労働、各種ハラスメントや長時間労働、賃金未払いなど、場合によっては法律違反にならない問題も含まれますし、自社の従業員だけでなく取引先・生産者や消費者・地域住民など広い範囲が対象になります。指導原則は、このような企業が影響を及ぼす相手への責任として人権を保護・尊重することを原則として定めています。
また冒頭で紹介したSDGsやESGだけでなく、2021年には上場企業に対するガイドラインである「コーポレートガバナンス・コード」でも人権尊重・配慮が重要事項として定められるようになりました。
人権への対応をしないことは、第一には本来人権が保護される人にとってのリスク(人権リスク)となりますが、人権リスクを軽視することが結果として企業の経営リスクにもなります。また企業は適切な人権への対応を実施することによって、潜在的なリスクの回避だけでなく、その結果として副次的な効果が見込めます。
2021年の日本政府の調査によると、当時東証一部と二部に上場していた企業(760社)の7割近くの企業が人権方針を策定していることがわかりました。上場企業で広まりつつある人権への取り組みは、関わる中小企業にも次第に広まっていくことが予想されます。
企業で人権対応を担当する人物と早急な対応が必要な業界
企業の体制や各部署の役割によって異なりますが、企業で人権対応を担当する部門として、以下のような部署が考えられます。これらの部署に関係する人は、「ビジネスと人権」が学べる教材・セミナーの対象者です。
- サステナビリティ関係の部署
- 人事・総務・法務部
- 経営企画部
- 購買・調達部
企業が人権対応を実行するには、社長など経営層のコミットメントが不可欠です。そのため、経営陣が人権への理解を深めることも重要です。
また人権への対応は、特定の業界に属する企業にだけ求められるものではなく、すべての企業にとって必要です。日本貿易振興機構(JETRO)が2021年度に企業に対して実施した人権への取り組み調査によると、人権尊重の方針を策定している企業の特徴がわかりました。
人権方針策定の状況は、企業全体では38.1%でそのうち大企業が64.3%、中小企業が32.7%と差がありました。また海外に進出している企業では方針策定済みが49.9%、国内企業では32.7%と進出先の国で求められる人権への対応が、国内でのビジネス以上に必要とされていることが読み取れます。
【無料資料】SDGs/サステナの社内浸透に役立つ資料&ツールをプレゼント
全社でSDGs/サステナビリティに取り組むには、社内浸透が欠かせません。この社内浸透は担当者が苦労する業務の1つでもあります。
そこで、企業内でSDGs/サステナの社内浸透させる際に役立つ資料&ツールを、SDGs media の読者に無料でプレゼントしています。担当者の方はぜひ、以下のお申し込みフォームからお求めください。
教材・セミナー動画の企画・監修者を紹介
このあと紹介する「ビジネスと人権」が学べる教材・セミナー動画は、SDGsや人権への事業を行う2社(株式会社Drop・株式会社karna)によって企画・開催されています。
株式会社Drop
この記事が掲載されているWebサイト「SDGs media」を運営する株式会社Drop(ドロップ)は、企業のSDGs推進をコンサルティングや研修によって支援しています。「ビジネスと人権」の教材・セミナーでは主に企画分野で携わっています。
株式会社karna
株式会社karna(カルナ)は、企業や組織によるサステナビリティ・SDGs・ESGなどの取り組みを包括的に支援するコンサルティングファームです。「ビジネスと人権」の教材・セミナーでは主に人権領域の監修分野で携わっています。
▶株式会社karnaの代表森本氏が連載する「企業と人権の関係」する記事はこちら
【独自サービス】知識獲得の先にある自社方針の解説を含む貴社オリジナルの動画教材を制作します!
SDGs/サステナビリティの社内浸透には、従業員に基礎知識と自社方針を理解してもらう必要があります。しかし、既存のパッケージ化された研修・ eラーニング教材では、自社方針を盛り込むことが難しいです。
そこでSDGs media を運営する株式会社Dropでは、自社方針の解説などお客様が従業員に知ってもらいたい情報を教材に盛り込める『社内浸透用のオリジナル動画制作サービス』を取り扱っており「自社方針や取り組み内容など社員に伝えたい情報をわかりやすく動画にしてもらえて、繰り返し毎年利用できることも助かる」などと好評を得ています。
セミナー受講者の感想
過去に開催した「ビジネスと人権」セミナーを受講された方々の感想を紹介します。感想を読めば、セミナーを受講することで得られる知識やヒントがイメージしやすくなります。
- 人権分野は本を読んで勉強していたものの理解できない点は多かった。その内容を、わかりやすく伝えてもらえて満足です。
- 自社で人権の取り組みを始める上で、取り組む理由・取り組み方法・必要な知識がわからなかったが、それを知れる機会になりました。
- 人権の歴史背景、指導原則、企業に必要なこと、「人権リスク」の意味など、が理解できる内容でした。
- 企業と人権の関係やビジネスで人権尊重の重要な理由、そして実務として人権方針と人権デューデリジェンスの概要が理解できました。学んだ内容をもとに自社で実施するアクションが明確になりました。
「ビジネスと人権」が学べるセミナー動画と教材
現在、人権保護・尊重の取り組みを始めようとしている、取り組んでいるが課題があるような企業向けに「ビジネスと人権」が学べるセミナー動画を4種類配信しています。視聴申し込みしてもらえればいつでも学習可能です。また、全社的に人権教育を実施する場合は eラーニングがオススメです。詳細は以下でご覧ください。
企業の効果的な人権教育研修とは|サステナビリティ‧コンサルタントが教える重要なポイント
このセミナーでは、自社の人権方針を社内に浸透させるための人権教育・研修にフォーカスした内容の解説・人権 eラーニングを使いこなすための活用方法などをわかりやすくご紹介しています。
本セミナー動画の構成
- 人権尊重の意識醸成:自分ごと化から企業価値向上まで
- サプライチェーン全体(川上〜川下)での理解浸透
- ビジネスと人権eラーニングの変化したポイントを紹介
- eラーニングのデモ版の紹介
ビジネスと人権|企業がいま向き合うべき人権の考え方(第1回)
このセミナーでは、企業活動における人権尊重の基本の「き」を知ることができます。
本セミナーの構成
- 人権とは
- 「ビジネスと人権」の考え方
- 企業に求められる人権尊重
- 人権方針と人権デュー・デリジェンス
本セミナーの内容例
『ビジネスと人権』企業による人権の取り組みのはじめかた(第2回)
このセミナーでは、自社で人権の取り組みをはじめるきっかけをつかむことができます。
本セミナーの構成
- 「ビジネスと人権」の概要
- 人権の取り組みのはじめかた
- 人権の取り組みプロセスとポイント
- 人権に関する教育・研修の重要性
本セミナーの内容例
【人権尊重はじめの一歩】人権への取り組み方がわかるセミナー(第3回)
このセミナーでは、自社で人権の取り組みをはじめるきっかけをつかむことができます。
本セミナーの構成
- 「ビジネスと人権」の概要
- 人権の取り組みのはじめかた
- 人権の取り組みプロセスとポイント
- 人権に関する教育・研修の重要性
本セミナーの内容例
教材:eラーニング教材「ビジネスと人権eラーニング」
本 eラーニング教材では、「ビジネスと人権」の基本から企業が関わる人権侵害の事例、企業に求められる人権の取り組みまで学べるコンテンツを提供します。利用者の状況に合わせて、14種類の教材から必要なものだけを選んで契約可能です。
eラーニング教材だから、時間と場所を問わず学習できることも特徴です。またオプションで理解度テストを取り入れれば、 eラーニングの効果測定もできます。詳細やお問い合わせは、以下のサービスページでご確認ください。
今後の「ビジネスと人権」セミナー開催予定
「ビジネスと人権」のセミナーは今後も開催を予定しています。開催情報を受け取りたい場合は、以下のページからSDGs media のメルマガにご登録ください。最新のセミナー開催情報やSDGs関連の情報を定期的にお知らせします。
現在、開催が予定されているセミナー情報は、以下のセミナー情報ページでご確認ください。セミナータイトルに「開催予定」と日付が記されているものは、その日時に開催されます。「配信中」のセミナーは、請求することでいつでも視聴可能です。
まとめ
企業が人権の尊重に取り組むことは、事業活動を行う上での責任であるとともに、企業の持続可能性を高める上でも重要です。しかし、大規模の企業ではない限り、社内に人権の専任者がいることはほとんどないでしょう。
そのため、人権対応に取り組む初期段階には、経営層や担当者が「ビジネスと人権」を学ぶ必要があります。今回の記事では、そのような状況で活用できる教材とセミナーを紹介しました。
教材やセミナーに関する相談やお問い合わせは、以下より気軽にお送りください。
「SDGsが伝わらない!」から脱却する30の社内浸透の方法を資料にまとめました
SDGsに取り組む際の課題の1つとして挙げられる「社内の理解度が低い」。研修・Webや社内報・トップメッセージなどで社内にSDGsを浸透させようとするものの、中間管理職や一般社員のSDGs理解度に課題を抱える担当者は多いです。目指すはSDGsの社内啓蒙を強化することですが、なかなかうまくいかない現実があります。
そのような担当者向けに作成したダウンロード資料が『SDGs社内浸透施策 具体例30選』です。実際に、当社に寄せられる社内浸透へのお悩み、当社の支援実績や企業事例をもとに厳選した30種類の社内浸透策をまとめています。
社内浸透がうまくいっている企業では、1度きりの研修ではなくさまざまな手法で継続的に施策を実行しています。ぜひ資料を参考にして新たな社内浸透の方法を採用して理解度アップにお役立てください。
SDGs media 主催のセミナー情報
セミナーの開催予定・申し込みページ
SDGs media が開催するサステナビリティ・ビジネスと人権などに関するセミナーは定期的に開催しています。直近の開催予定・お申し込みは以下のページから。
過去のセミナーアーカイブ動画を無料で提供中|SDGs media のセミナー情報
過去に開催して好評だったSDGs推進・企業と人権・カーボンニュートラルと企業などのテーマのセミナー動画を無料で提供しています。担当者自身の勉強や社内での研修・勉強会などにお役立てください。
▶過去の共催SDGs/サステナセミナーの動画を配信しています。詳細はこちら
SDGsのすゝめ第1回 | SDGs基礎知識・外部環境の変化・SDGsに取り組むメリット・最新のビジネストレンド |
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企業の効果的な人権教育研修とは | 人権尊重の意識醸成:自分ごと化から企業価値向上まで・サプライチェーン全体(川上〜川下)での理解浸透・ビジネスと人権eラーニングの変化したポイントを紹介・eラーニングのデモ版の紹介 |
ビジネスと人権(第1回) | 人権とは・「ビジネスと人権」の考え方・企業活動と人権尊重・企業に求められる取り組み〜人権方針と人権デュー・ディリジェンス |
ビジネスと人権(第2回) | ビジネスと人権の基本知識・企業による人権の取り組みのプロセスとポイント・人権に関する教育/研修の重要性 |
ビジネスと人権(第3回) | 企業における人権尊重のあり方・企業の人権尊重に関する国内外の動向・企業による人権の取り組みのプロセスとポイント・参考になる企業事例の紹介 |
参考サイト: