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B corp認証とは?取得方法・メリット・SDGsとの関係を解説

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近年、メディアでサステナブル(持続可能)という言葉を聞く機会や、食品・日用品を買いにスーパーやドラッグストアに行くと、自然環境や社会問題に配慮していることを示すさまざまなマーク(認証)を目にすることが増えてきました。

食品のオーガニック認証、コーヒーやチョコレートや衣類などのフェアトレード認証、海の自然環境や資源に配慮した水産物であるMSC認証、環境やエネルギーに配慮した建築物のLEED認証など、知っていたり見たことのあったりする認証制度がいくつかあるのではないでしょうか?

今回の記事では、日本ではまだ認知度の低い認証制度「B corporation(以下・B corp)」を取り上げます。B corpの概要・取得のメリットや方法・SDGsとの関係についてご紹介します。

今回の記事はこんな人にオススメです
  • 企業でSDGsCSR・広報などを担当している
  • 自社のサステナビリティ関連の取り組みを検討している
  • 個人で貢献できるSDGs活動、行動を知りたい

B corp(ビーコープ)の概要

B corpとは、サステナブルな「良い会社」に与えられる認証です。アメリカの非営利団体B Lab 2006年設立)が営利企業に対して認証する制度です。B corp認証を得られれば、透明性・説明責任・持続可能性・社会と環境へのパフォーマンスの分野でB Labの厳しい評価基準を満たしている企業だと証明されます。

B corp認証を受けた企業の特徴

B corpのBは「Benefit(利益)」を意味しています。B corp認証を受けた企業は、株主の利益だけではなく、従業員、消費者、地域社会、環境に対して包括的な利益を生むビジネス活動を行っています。2006年から始まったB corp認証を取得した企業は、20207月現在、世界71カ国、150業種、3,393社あります。

日本人にもなじみのあるB corp認証を取得している企業は、アウトドア用品ブランドのPatagonia(パタゴニア)、アイスクリームのBen&Jelly's(ベン&ジェリーズ)、スノーボード用品ブランドのBurton(バートン)。各国の支社取得している食品のDanone(ダノン)などです。

日用品にもB corp認証を受けている商品があります。買い物をする際に、普段使っている商品以外にB corp認証マークが付いている商品を探してみてはいかがでしょうか?

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B corpの紹介動画(日本語字幕付き)

B corp認証を受けた日本企業とアジア各国の認証数

B corp認証を取得している日系企業まだ少なく、20207月時点で5社にとどまっています。

日本国内のB corp認証企業(50音順)
  • 石井造園株式会社(神奈川県横浜市)
  • 株式会社シルクウェーブ産業(群馬県桐生市)
  • 株式会社泪橋ラボ (東京都台東区)
  • 日産通信株式会社(東京都江東区)
  • フリージア株式会社(埼玉県児玉郡) 

アジア単位で見てもB corp認証の取得が少ないのが現状ですが、健闘しているのが台湾です。台湾では26企業がB corp認証を受けていて、業種は食品メーカー・カフェ・教育・銀行・旅行会社・弁護士事務所など多岐にわたります。

台湾ではアメリカのように、B corpの銀行にお金を預け、スーパーでB corpの商品を買い、B corpの店で食事や買い物をするというライフスタイルが可能になってきています。

主なアジアでのB corp企業数(20207月時点)
  • 台湾:25社
  • 韓国:14社
  • 中国:13社
  • シンガポール:12社
  • 香港:8社
  • 日本:5社
  • イスラエル:4社
  • インドネシア:3社
  • タイ:3社

B corp認証の取得方法

ここからはB corp認証の取得方法を順を追って紹介します。20207月時点で、日本語の申請ページがないため、申請する場合は英語やスペイン語への対応が必要です。

  1. Web上でB Impact Assesment(Bインパクトアセスメント)に回答する
    企業規模・業界・所在地によって異なる従業員・地域社会・顧客・環境に関する約200問の質問に回答して、認証申請をします。回答は無料で行えます。
  2. Disclosure Questionnaireに回答する
    企業の(罰金や苦情などに関する)背景・出来事などをチェックする目的があります。
  3. スコアが合格点の80点を超える
    ここまでの回答スコアが合格ラインの80点を超えているか確認しましょう。回答後にB Labの担当者との電話確認が必要なケースがあります。目的は、Bインパクトアセスメントの合格点獲得に向けた検討や資料でわかりにくい点を確認するためです。
  4. 企業の定款や仕組みをB corpに合わせる契約書にサインする
    認定後に定款や仕組みを変更するための機関が与えられます。
  5. 追加資料の提出や調査を受ける

    自社のビジネスモデルに関する追加資料の提出や、B Labによる企業の調査(公表資料・ニュース・ネット検索など)が行われます。

  6. B corpの認証を取得
    1から5までのプロセスを経て、B corp認証の取得が完了します。このタイミングでB corpの宣言書への署名・契約書の作成・売上高に応じた認定料(登録料)の支払いを行います。

以上の6ステップでB corp認証の申請が行われます。

認定料は、毎年支払う必要があり、更新は3年ごとです。更新時にはBインパクトアセスメントで80点以上のスコアを取得した上で、追加資料を提出する必要があります。

B corp認証を取得するメリット

B corp認証が取得できればサステナブルな「良い会社」の証明になりますが、具体的にはどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

消費者からの支持が得られる

複数の海外統計によると、消費者は持続可能でない企業より持続可能な企業から購入する意思があるとされています。また、同統計によると消費者が「企業が社会的責任を全うしているかどうか」に関心を持ち、責任を果たしていない企業に対する不信感も増えているとされています。つまりB corp認証によって「良い会社」と認定されることが、売上の増加につながり、消費者からの悪印象を防ぐ一手になりえます。

採用活動に好影響を与える

B corp認証を取得した企業は、20代から30代(ミレニアル世代)の良い人材が雇用しやすくなります。認証取得によって企業の魅力が第三者から証明されることで、企業の理念や姿勢に共感した良い人材が集まってくる可能性が高くなるのです。

企業の理念に沿った活動がステークホルダーから認められやすい

一般的な営利企業では、投資家や株主から利益第一で事業を行なうことが求められます。そのため、すぐには利益に結びつかずとも企業の理念に沿った活動を行う際に支障をきたすことがあります。

しかし、B corp認証を取得していれば理念に沿った活動(社会貢献や環境の持続可能性への貢献など)の利益以外の目的を目指していることが理解されやすくなります。そのため、ビジネスを通して企業がもっとも意味のある結果を生む活動にエネルギーを注げます。

例えば アメリカのビール醸造メーカーNew Belgium Brewing Co.は、企業の理念と合致しない取引先には商品を売らない、投資家の合意のもと100%従業員所有事業(従業員のみで自社株を保有すること)になる、などがB corp認証取得によって実現しました。

B corpとSDGsの関係

従業員、消費者、地域社会、環境に対して価値を提供する企業を認定するB corp認証は、SDGsと多くの共通点があります。

SDGsは日本語で持続可能な開発目標と言われ、B corpと同じくサステナビリティ(持続可能性)が重要なポイントです。SDGs17目標で対象となっているのは、経済・社会・環境の3領域で、B corp認証で計られるB Impact AssesmentBインパクトアセスメント)の項目とも、多くの点で合致します。

つまり、SDGsに取り組めばB corp認証の基準を満たしている可能性が高く、B corp認証が取得できればSDGsのいずれかの目標達成に貢献する事業を実施できている可能性が高いでしょう。

まとめ

いかがでしたか? B corpの内容を知れば、認証されている企業への信頼が高まりB corpの商品購入やサービス利用をしたくなるのではないでしょうか。日本は認証企業が少ないものの近い将来、B corpであることを基準に消費者がモノやサービスを選択する時代がくるかもしれません。

また、『ビジネスにおける成功は、株主収益のみではなく消費者、従業員、地域社会、環境に利益を与えることである』というB corpの理念に共感する経営者が増えることで、世界中でB corpは広がっています。近年の人々の『サステナブル』な意識への移行とともに、日本企業にも今後B corpが大きく広がっていくことを期待します。

参考サイト:

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